愛してんで
みんなを学校へと送り出すと、おばちゃんは奏の部屋へと向かう。
カチャッ
扉を開いて奏の側へ近づき、額に乗せたタオルを取り手を置いた。
おば「《熱は、引いた様やね…》」
手を、そっと離すとタオルを濡らし、額へと戻す。
奏の頬の赤みは引き、規則正しく寝息をたてる。
んっ…
奏「…お…ばちゃ…」
おば「目、覚ましてしもた…?ごめんなぁ…」
奏は、うっすらと目を開けると部屋を見渡す。
奏「…私の…部屋…?私…」
おば「昨日、帰って来ないあんたを、みんなが捜してくれたんやで…」
奏「みんなが…?」
おば「せやで…。気分、悪ないか?」
ゆっくりと首を横に振るが、まだボーっとしているみたいだった。
奏「お兄の夢…見てん…お兄の姿が、ドンドン遠くなって…手ぇ伸ばしても届かんくて…そしたら、みんなが側に居って………みんなの手ぇ握り締めたら……お兄、笑っとった…」
ポロリと零れ落ちた涙は、枕に滲み後を残す。
おばちゃんは、奏の頭を優しく撫でた。