「愛」 -レンタル彼氏-【完結】
「あああああ!!伊織、乾杯からだろーーー!」

「そーだよーーーー伊織、いつも言ってんじゃん!」

「待ってらんない」


文句言う二人に、さらっと口元に微笑を乗せて言う伊織。
呆気に取られる俺。


「もー伊織、いいよ、俺達で乾杯するし」


そう吏紀の言った横で、ぷしゅっとビールの缶を開けて飲む聖。
それに吏紀が目を真ん丸に見開く。


「何で聖まで!」

「ええ、もう好きにしていいんでしょ」

「勝手すぎだ、お前ら!
千里、俺と乾杯しよう!」

「…………」

吏紀が泣きそうな顔でそう言うから、思わず頷くしかなかったというか。
コクンと頷くと、吏紀は嬉しそうに俺にお茶を渡す。

それから、俺と吏紀は寂しく乾杯をした。


「なあ、千里。
伊織何歳だと思う?」

「ああ、それ。俺も気になる」

「……年齢?」

ちらっと横にいる伊織を見る。
伊織は涼しい顔で、一度こっちに視線を寄越した。

綺麗な顔をしたこの男は、あどけなくも見えたが、酷く大人っぽくも見えた。
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