「愛」 -レンタル彼氏-【完結】
「わかんねえ。19とか」

「ぶっぶー」

「だよねえ~。俺もわかんなかった。
つか、年下に思えないよね」


少なくとも俺の下には見えない。
いや、でも下って言われたら下なのかもしれない。


「じゃあ、伊織正解教えてあげなよっ」


聖がビール片手に伊織に言うと、伊織は俺をまた見た。

何故だか、その瞳が恐ろしくも感じる。


「………15」

「え」


伊織の口から発せられた言葉に、目を点にした俺。
その反応を見て、げらげらと笑いだすのは対面にいる二人。


「だっよなー」

「15じゃないよ、その落ち着き」


二人の言葉に納得してしまうほどの、落ち着きを伊織は持っていた。
どんな生活をしたら、こんな人間になってしまうのだろうか。

考えてもわからない。
ただ、わかるのは…伊織の過去は酷かったのかもしれないと言う事だけ。
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