「愛」 -レンタル彼氏-【完結】
その伊織の後ろ姿を見て、

「投げておく、か」

ぽつり独り事を零すと本当に投げてしまおうかと心の中で思った。


まあ、結局は二人を起こして、部屋まで連れてやったけど。
テーブルの上に残ってある食べ物は明日、片付けよう。

自分の部屋にやっと一人になった俺は、そう決意すると着替える事なく、ベッドへと体を預けた。


朝から起きてた所為か、直ぐに瞼が下がり、そのまま眠りに就いた。



翌朝、目覚めたのはインターホンの音。
ピンポーンと、何度も音がする。


…ああ?

誰だ。
ベッド脇の棚にある時計に目をやると、まだ九時だ。


昨日…っつか、寝たのさっきなんだけど。
まだ三時間ほどしか寝てない。


眠い目をこすりながら、俺はふらつく足で玄関まで向かう。
なおも続く、インターホンの音。


「…誰」

ガチャリと音を立て扉を開けると、そこにいたのは佐々木だった。
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