秘密の片思い 番外編③
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電話は日本サッカー協会からだった。


ワールドカップの最終予選の代表入りの話だった。


召集がかけられるのは今回が初めてではない。


しかし、日本代表 = 愛の事故が思い出され断り続けていた。


流産した子供のことは忘れないが、事故は忘れたい。


時折、愛が事故の夢を見ているのを知っている。


愛を思うと代表入りのことは切り出せなかった。


しかし今回は故障者が多く、頼みの綱で郁斗に話がもちかけてきたのだ。


「……はい。ではのちほど返事をさせていただきます」


そう答えた時、玄関のドアが突然開いた。


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