【完】校内1のイケメンに恋をした!! 3
「ごめんごめん、ちょっと試してみたくなっちゃって」
「試す…!?」
「こういう強引な方がときめくのかなぁって。
ほら、龍輝って強引じゃん。
それに、新田って坊やも割りと強引だったみたいだし?」
けらけら笑いながら、私から2歩離れる。
「まぁ、残念ながら俺には全くと言っていいほど、ときめかないみたいだけどね」
「………」
……はぁ…。
「……もう帰ります」
「あれ、怒った?」
「別に怒ってません」
「あーわかった、キスの“おあずけ”くらったから怒ってるんでしょー。
相変わらず真由ちゃんは可愛いねぇ。 龍輝に内緒でキスしちゃおっか?」
「……はぁ…」
…ほんっとに、もう。
大雅さんは昔から変わらないなぁ…。
私のことをからかって楽しんで笑ってる。
基本イイ人なんだけど…、こういう風にからかわれるのは苦手…というか嫌いだ。
「真由ちゃーん、怒らないで俺とラブラブしようよー」
「…しません。したくもありません」
「うわ、相変わらず“俺”に冷たいねぇ。
でもさぁ、そんな顔ばっかりしてたら龍輝に嫌われるよ?」
「……もう嫌われちゃってると思います」
「あはは、そんなことないよ。
真由ちゃんを嫌ってるなら、電話の向こうで俺に怒鳴ったりしないし。
それに…――、」
ガタッ!!
バンッ!!!!
「――…慌てて帰ってきたりしないでしょ?」