ずっと続く青空の下で
別人のような悠哉の表情に、何故かムッとくるあたし。
会話の内容は全く聞こえてこないけど、今こうして楽しく話してるなんて。
振った悠哉、振られた愛花先輩。
どう考えてもお互いに合った表情じゃない事くらい、鈍感なあたしでも分かった。
間に入る勇気も盗み聞きする勇気も生まれず、あたしはトボトボと教室に戻る事にした。
ガラガラッと後ろの扉から入ると、皆はあたしに視線を向ける。
「高梨、大遅刻だぞ」
いつもは物理なんてサボらないあたしだから、皆も先生も半分驚き気味だ。
「はーい」
気の抜けた返事を返すと、あたしは自分の席に座り教材を鞄から取り出す。
若干遠くの席に居る美樹は、あたしを心配そうな目で見ているのがふと視界に入る。
ニッと大丈夫の笑顔を見せてから、黒板に姿勢を向き直した。
悠哉と愛花先輩の光景が、脳裏に焼き付いている。
あたしには関係ない事だし、悠哉が何してようがどうでも良かったのに…