ワケあり!
「すごすぎて…困るな」
ひととおり説明を受け、操作し終えたチョウは、ため息と共にソファに沈んだ。
既に2時間くらいは悠にたっており、多少の疲れはしょうがないだろう。
しかし、その疲労とはまた違う系列の気がした。
「巧……本当に、うちの技術顧問で入らないか?」
チョウは、真剣そのものだ。
「技術顧問?」
ボスの目は揺らいでいる。
技術顧問という肩書きが、魅力的なのではない。
チョウに必要とされている事実が、限りなく魅力的なのだ。
「そう、技術顧問だ。これだけの技術を、友達だからと言って、タダでもらうわけにはいかん。予想の範囲を越えている」
まあ、ボスの価値を高く見てくれたことは、同意する。
「うちの技術屋どもに、これらの出所を聞かれて、サンタさんがくれました、と答えさせる気か」
チョウは熱弁をふるう。
ボスの目はもう、釘づけだ。
絹は、正気に戻すため、座っているボスの後ろに回り、肩に手を置いた。
はっと、ボスが揺らめく。
「おじさま…」
今日の絹は、島村の代理だ。
だから、ボスを守るのが最優先。
「おじさまは、先生を守れます? 全世界の…先生の技術を悪用したい悪者全部から…先生を守れますか?」
微笑んでみたが、目までは笑えなかったかもしれない。
しかし、本気を伝えるには、そのほうがいいだろう。
「絹!」
振り向きながら、ボスが叱咤の声を上げる。
しかし、絹はまっすぐにチョウを見ていた。
「なるほど…巧を囲いこむには、それくらい覚悟がいるということか…」
ふぅ。
彼の吐息は――天井に向かって吐かれた。
ひととおり説明を受け、操作し終えたチョウは、ため息と共にソファに沈んだ。
既に2時間くらいは悠にたっており、多少の疲れはしょうがないだろう。
しかし、その疲労とはまた違う系列の気がした。
「巧……本当に、うちの技術顧問で入らないか?」
チョウは、真剣そのものだ。
「技術顧問?」
ボスの目は揺らいでいる。
技術顧問という肩書きが、魅力的なのではない。
チョウに必要とされている事実が、限りなく魅力的なのだ。
「そう、技術顧問だ。これだけの技術を、友達だからと言って、タダでもらうわけにはいかん。予想の範囲を越えている」
まあ、ボスの価値を高く見てくれたことは、同意する。
「うちの技術屋どもに、これらの出所を聞かれて、サンタさんがくれました、と答えさせる気か」
チョウは熱弁をふるう。
ボスの目はもう、釘づけだ。
絹は、正気に戻すため、座っているボスの後ろに回り、肩に手を置いた。
はっと、ボスが揺らめく。
「おじさま…」
今日の絹は、島村の代理だ。
だから、ボスを守るのが最優先。
「おじさまは、先生を守れます? 全世界の…先生の技術を悪用したい悪者全部から…先生を守れますか?」
微笑んでみたが、目までは笑えなかったかもしれない。
しかし、本気を伝えるには、そのほうがいいだろう。
「絹!」
振り向きながら、ボスが叱咤の声を上げる。
しかし、絹はまっすぐにチョウを見ていた。
「なるほど…巧を囲いこむには、それくらい覚悟がいるということか…」
ふぅ。
彼の吐息は――天井に向かって吐かれた。