身代わり王女に花嫁教育、始めます!
「でも……宮殿は、不毛地帯の外にあるって聞いたのだけど」
「はい、もちろんでございます。不毛地帯に、このような軽装で立ち入るなど……半日と生きてはいられないでしょう」
侍女は恐ろしげに顔を強張らせながら答える。
黒い衣を身につけたまま、リーンは砂の上に立った。
その瞬間、そこはかとない恐怖がリーンを包む。しだいにひざが震え、背筋に悪寒が走った。指先までブルブルと震え始め……。
(な、何? いったいどうしたというの? 普通じゃないわ。何かいやな感じが……)
直後、周囲の警戒にあたっていたはずの兵士が、ラクダを駆って大声で叫びながら戻ってきた。
「砂嵐がきます! こちらに直撃します! すぐに避難してくださいっ」
その報告を聞き、アリーは大声で指示を出しながらリーンのもとに駆けてきた。
「全員荷物は諦めよ! 馬とラクダを連れて岩の裏手に隠れるのだーっ! 王女様、失礼いたします!」
次の瞬間、リーンはアリーの肩に担がれていた。
「はい、もちろんでございます。不毛地帯に、このような軽装で立ち入るなど……半日と生きてはいられないでしょう」
侍女は恐ろしげに顔を強張らせながら答える。
黒い衣を身につけたまま、リーンは砂の上に立った。
その瞬間、そこはかとない恐怖がリーンを包む。しだいにひざが震え、背筋に悪寒が走った。指先までブルブルと震え始め……。
(な、何? いったいどうしたというの? 普通じゃないわ。何かいやな感じが……)
直後、周囲の警戒にあたっていたはずの兵士が、ラクダを駆って大声で叫びながら戻ってきた。
「砂嵐がきます! こちらに直撃します! すぐに避難してくださいっ」
その報告を聞き、アリーは大声で指示を出しながらリーンのもとに駆けてきた。
「全員荷物は諦めよ! 馬とラクダを連れて岩の裏手に隠れるのだーっ! 王女様、失礼いたします!」
次の瞬間、リーンはアリーの肩に担がれていた。