†蝶鬼鈴†
「やめとけよ。」


後ろに居る藤堂さんが、冷たく言い放つ。


「長州の奴らがそう言うってことは、おまえもあっち側なんだろ?」

「違います!私は決して長州の者では……!」

「けど、何かを聞かれたと思ったから、あいつらはそう言った。
 だがおまえは、“知らない”と嘘をついた。」

「っ……!!」

「それだけでも、おまえはオレらの敵だ。」


反論しようとしても、言葉が思いつかない。

違うのに、違うのに……!


「どうします、近藤さん。この子、こちら側じゃないみたいですよ?」


沖田さんはまるで楽しんでるかのようだった。

場に沈黙が流れる。

近藤さんは、悩んでいた。

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