太陽の竜と闇の青年
「姫様ぁぁぁぁぁぁ!!おかえりなぁぁぁぁぁい!!」
私が起きあがったとき、サクラが胃を押さえながら私に抱きついてきた。
「あははは。ごめんね。でも、もう大丈夫だから」
私は、部屋にいる皆を見回した。
「さ、ちょっと遅れたけど、もう出ようか♪」
すると、ティファナが首をかしげた。
「クラウドはいいのですか?」
ルウは微笑を浮かべた。
「うん。いいよ。また会えるし、悲しいお別れは好きじゃない」
ティファナはそうですか……とつぶやいて笑った。
「きっと、クラウド様も分かっていただけるでしょう。ティーからみれば、クラウド様は心のお広いお方ですから」
ルウはこくん、とうなずいてシルバをみた。
「シルバはこれからどうするの?」
シルバは少しだけ考え込むようにして顔をあげた。
「自分は旅に出ようと思う。自分の弱さをただすための旅に。そこで何かを見つけるだろうしな」
ルウはそう、と笑うと俺たちをみた。
「と、いうことで、さっさとここから出ようか。次の国に行かないといけないしね。青竜が待ちくたびれているだろうから」