太陽の竜と闇の青年
[壱]


「ルウ!!早く逃げるぞ!!絶対に僕たちでは太刀打ちできない!!!」


フウがルウにそう叫んだ。


しかし、ルウは無表情に突っ立っているだけだった。


痺れを切らしたフウはルウの手を引っ張った。


しかし、


「離せ」


ルウの低い聞いたこともない声に俺たちの背筋は凍った。


「ルウ……?」


「離せと言っているだろう」


俺たちが驚いてルウをみると、ルウの目は真っ赤になっていた。


そしてその左目には太陽の文様。


「……マーダーフィーンドか?」


俺が眉をひそめて聞くと、フィンドはルウの顔でニヤリと笑った。


「あぁ。この体はいい。軽いし身体能力も高いからな」


フィンドはそういうとフウの手を払いのけ、バッとどこからかあの馬鹿でかい鎌を取り出した。


「さぁ、ゲームの始まりだ」


ニヤリと笑った顔はルウのものではなかった。
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