愛いっぱいCHU
そんなことを思いながら家路についた。


短い冬休みの間も先生からの連絡は全くなく、沙都もなんにも知らないといっている。

さすがに不安がちらほらと湧きそうになったころ受験の追い込みにさしかかってきた。

受験勉強がこの不安を少し消してくれている。

・・・なんだか複雑・・。


実は・・・

何度も携帯片手に先生の番号を眺めていた・・。

通話ボタンを押して1秒で切ったことも数えきれないくらいあった。


自分の頭の中は葛藤している。


思うようにはかどらない勉強と、先生に会えないこの状況にダウン寸前・・。


あぁ・・・今頃先生は何をしてるんだろう・・。

考えるだけでドキドキしちゃうよ・・。

私のこととか・・・考えてくれてたり、して・・?


い、いや、これはなさげだなぁーー・・・。言ってて悲しいけど・・。


私はこんなにも先生のことを毎日考えているっていうのになーー・・。


「あすかーーー、はいるわよー」

私の妄想の途中にお母さんが部屋にはいってきた。

私の情けない顔に少し呆れ気味だった。


「あんたになんか届いてたからここにおいとくわね」

お母さんはそれだけ言って早々に立ち去った。


「・・・・」

なんだろ・・・?

私の誕生日プレゼント・・・とか?

いや、私の誕生日はおもっきり年度末・・。


私はちらっと封筒の届け人を見た。


「・・・・・!?」









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