先輩へ… 16年後のラブレター
それから……
「今、結婚は…?」
「うん。してる…。
知ってる人だよ。名前は…」
―――すぐにわかった。
生徒会役員だった先輩だ。
私とはあまり遊んだりはしなかった先輩だけど、美人な人。
水野先輩と同じクラスだった。
「そっか…。うん。そっか…。」
「30になる前だったかな。
同窓会があって、そこで意気投合したっていうか…。
で、そっちの家に入ったんだ。
高校の方に家がある。
だから、今は水野じゃないんだ。」
「そっか…。」
そっか。結婚したんだ。
しかもお婿に行ったって…。
もう『水野先輩』じゃ、ないんだね…。
「じゃあ、お子さんとかは?」
「3才と、1才になったばっかりの女の子がいる。」
パパになってたんだ…。
そっか…。
「かわいい?」
「うん。かわいいよ。」
「今、幸せ?」
「うん。」
そうよね。顔を見ただけでわかる。
水野先輩なら、絶対に優しい旦那さん、優しいパパをやっているって。
複雑な気持ちだけど…。
でも、
「よかった。」
そう言った。本当にそう思った。
大好きな人が、幸せになっているなら、私もうれしい。
「今、結婚は…?」
「うん。してる…。
知ってる人だよ。名前は…」
―――すぐにわかった。
生徒会役員だった先輩だ。
私とはあまり遊んだりはしなかった先輩だけど、美人な人。
水野先輩と同じクラスだった。
「そっか…。うん。そっか…。」
「30になる前だったかな。
同窓会があって、そこで意気投合したっていうか…。
で、そっちの家に入ったんだ。
高校の方に家がある。
だから、今は水野じゃないんだ。」
「そっか…。」
そっか。結婚したんだ。
しかもお婿に行ったって…。
もう『水野先輩』じゃ、ないんだね…。
「じゃあ、お子さんとかは?」
「3才と、1才になったばっかりの女の子がいる。」
パパになってたんだ…。
そっか…。
「かわいい?」
「うん。かわいいよ。」
「今、幸せ?」
「うん。」
そうよね。顔を見ただけでわかる。
水野先輩なら、絶対に優しい旦那さん、優しいパパをやっているって。
複雑な気持ちだけど…。
でも、
「よかった。」
そう言った。本当にそう思った。
大好きな人が、幸せになっているなら、私もうれしい。