プラトニック・フリン
ゴルフの社内コンペが近づくと、個人レッスンも引き受けてくれた。
レッスン後は決まって、あなたのお気に入りの喫茶店でお茶をして、他愛もない世間話や仕事の悩みを相談したりした。
父親の様というには若すぎるけど、社会に出て初めての心強い存在になっていた。

傍から見たら私達どんな風に見えるのかな?

恋人同士?
親子?
上司と部下?
それとも不倫カップルに見えるかな?
まさかね!

あなたの左手薬指には、指輪が光っていた。
まるで奥様が睨んでいるかの様に。

私独りで勝手に恋愛ごっこをしていた。
あなたに大人の関係を望むとか、ましてや家庭を壊すなんてまったく思っていなかった。
ただ今のまま、先輩後輩の仲が続けばいいと思っていた。


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