未来からのおくりもの(仮)



そしてさっきまでいた保健室を振り返る。



「保健室だ」


「……は?」



特に変わりはない様に見える。見慣れたいつもの保健室。

次は1階の廊下の端から数えて3つ目の教室。


そこは…



「あっ、テメェ!」



走り出したあたしを逃げると勘違いした由良が追いかけ腕を掴んできた。 それを振り払って部屋の引き戸を開くと。



「調理室」



何も変じゃない。

1年の最後の登校日、ここを借りてクラスメイトたちと進級祝いをしたのだ。

材料を買い込んでみんなで一つの大きなケーキを作って…。

途中生クリームが多く余ってふざけた男子たちが顔に付け合いだして最後はみんなでクリームまみれになった。


忘れるはずがない。

その後の大変だった床掃除の事だってちゃんと覚えている。



「あ…」



その時に写した写真…!


スカートのポケットに手を入れてスマホを取り出した。 画面を表示させ、写真フォルダのアプリをタップする。


3月14日、確かにみんなと写した写真がそこにはあった。


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