正しい殺人事件

『十分ロマンチックじゃないか。恋のおまじないをしたくて泥棒なんて』

奈々ちゃんは、贅沢だなぁ。

「可愛い女の子ならな!?なにが悲しくてストーカー男の恋愛なんて聞かされるんだ!!」


「私が望むのは、王道だ!!寂れた館!嵐の無人島!呪われた宝!連続殺人!」

『はははー、無理だねー』

「少なくとも!もっと素敵なシチュエーションを!動機を!!」

『諦めなよ』

「あきらめんぞ、次こそは!次こそは!!」

奈々は、太陽に向かって雄々しく叫ぶのであった。




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