檸檬の変革
インドネシアは自国民でさえ、正確に把握出来ない数の島々がある。

正直何処から探したら良いのか分からない。

僕は複数のガイドブックをテーブルに広げて途方に暮れていた。


マリアは煙草を灰皿のそこに押し消して言った。
『どん詰まり?』


僕はムッとしてテラスに出た。
日が沈む南国は夕陽が綺麗で逆に切なくなる。
夢魔も同じ時間に同じ夕陽を眺めているのだろうか?



パタンとドアを閉める音がした。
振り返るとマリアはもう居なくなっていた。
テーブルの上にメモがあった。

『夏樹。運命を信じなさい。』



僕は堪えきれず声を出して泣いた。



南国の夕陽は人を優しく包む。



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