檸檬の変革
一呼吸間があいた後、父がモゴモゴしながら話し始めた。
携帯電話が苦手なのだ。
『そっちはどうだ?』

僕は明るく答えた。
『うん。来て良かったよ。』

父は少し安心した様だ。
『マリアさんとはどうだ?仲良くやってるか?


僕はクスリと笑い答えた。
『父さん。ありがとう。マリアさんに凄くお世話になってるよ。凄く良い人だね。』

父は得意になって言った。
『父さんだってたまには役に立つだろ?』

『たまにね。』

父は声を出して笑った。

『目的が果たせると良いな。』

『うん。大丈夫。』
今回の事は僕の我が儘で沢山の人に迷惑とお世話になった事を思った。


『じゃあまたね。』
僕は話を終わらせた。

『無理はするなよ。』
父はそう言って電話を切った。


携帯を置いて僕はまたテラスで風を全身で浴びた。
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