ふわふわのシフォンケーキ
「あ・・・・・・」
やってしまった。
美幸様を泣かせてしまった・・・・・・。
「美幸様、もっ!?」
――――パシン!!
申し訳ありません、と言うよりも先に美幸様の小さな手が私の頬を叩いた。
「ゆ・・・・・・ゆうたのくせに。・・・・・・もう知らないっ!!」
泣きながら走り出す美幸様、止めようと手を伸ばすも、小さな身体はそこを潜り抜けてしまう。
追いかけなきゃいけない、そうわかっていながら足が動かない・・・・・・。
本当、私は駄目執事ですね・・・・・・。
はじめて美幸様の笑顔を見たときに誓ったはずなのに・・・・・・。
美幸様、本当に申し訳ありませんでした・・・・・・。
