Cotton Candy【ベリカ限定】
謝って来ないかもしれない……


そんな不安もあった。


だけど、啓太が謝ってくれないと、あたしはどうする事も出来ない。


いつもそう……


普段は言いたい事をズバズバ言うくせに、肝心な時にはいつも言葉を飲み込んでしまうんだ…。


あたしはフェンスの下に広がる校庭を見下ろしながら、ため息をついた。


もうイイ……


心の中で呟いて、ゆっくりと踵を返した時…


「帰んの?」


誰かに、そう訊かれた。


< 10 / 575 >

この作品をシェア

pagetop