Cotton Candy【ベリカ限定】
誰……?


あたしは声がした方を見て、ドキッとした。


樋口雅(ヒグチミヤビ)……?


屋上のドアの前に立っていたのは、三年の樋口雅。


直接話した事は無いけど、うちの学校で彼の事を知らない人はたぶんいない。


「別れたんだ?」


「え……?」


「さっき、振られてたじゃん?水城(ミズキ)姫華ちゃん♪」


「なっ……!?」


見てたのっ!?


咄嗟にその言葉を飲み込んで、ニッコリと笑っている雅をキッと睨んだ。


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