Cotton Candy【ベリカ限定】
「ずっと姫華を見てると、ツラくても必死に何かを見付けようと足掻いてる気がして……」


雅は、そこまで言って黙った。


「何……?」


「ひたむきな気がした」


「ひたむき……?」


「うん……」


あたしが訊き返すと、雅が優しい笑顔で頷いた。


「雨の中、必死に咲いてる紫陽花みたいだ……って思ったんだ」


彼は立ち上がって、階段を上り始めた。


そして階段を上り切った後、屋上のドアを開けて笑顔で振り返った。


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