Cotton Candy【ベリカ限定】
「帰んの?じゃあ、メアド……」


「ジュース、ご馳走様!」


大翔の言葉を遮って、出入り口に向かって歩き出した。


「おいっ!?姫華っ!!」


後ろから、大翔があたしの事を何度か呼んでいたけど…


彼の声は爆音に掻き消されて、すぐに聞こえなくなった。


あたしは人混みを掻き分け、店のドアを開けてホールを出た。


その途端、さっきまでの爆音に包まれていたのが嘘のように、あたしの周りは静かになった。


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