Cotton Candy【ベリカ限定】
「ふーん……」


雅は顔を近付けて来ると、あたしの髪を少しだけ摘んだ。


「傷み過ぎじゃね?」


「触んないでよ……」


あたしがあからさまに嫌がりながら言うと、雅はクスッと笑った。


「何?」


「ちょっとは元気になった?」


「え……?」


「姫華……さっきまで元気なかったから」


「別に普通だし」


「嘘つくなよ……。落ち込んでたじゃん……」


笑顔で言ったあたしに、雅は真剣な表情を向けた。


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