天然王子とツッコミ姫☆
ここはボケ親子なのか!?そーなのかッ!?と、思ったその瞬間、
リーン…ゴーン…
西山家の中に、厳かな鐘の音が響き渡った。
時刻を確認してみると、ちょうど正午になったところ。
「あぁ、もう12時なんだ」
どうりでお腹が空いてきたはず…なんて呟いたその途端、
「えっ、もうそんな時間!?」
「やだ、会議始まっちゃうわ」
目を見開き、あわあわと慌て始めた西山の両親。
なんの事か分からない私がきょとん…としていると、
「ごめん美姫ちゃん、僕はこれでさよなら!!また来てね!!」
「おもてなし、できなくてごめんねぇ〜」
バイバーイと手を振って、慌ただしく走り去って行く。
「あ、ありがとうございます!!」
私は、そんな二人が見えなくなるまで頭を下げて見送った。