いつか、眠りにつく日
「行っちゃったね」
ふいに口から言葉がこぼれて、クロはいないことに改めて気づいた。

 すぐ後ろにでもいつものようにいそうに思ったけれど、夜だというのにセミの泣き声が遠くで響いているだけだった。


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