ビロードの口づけ
なだめようとする者を八つ当たりで殴ったりする。
元々性格が正反対で気が合わなかったが、黒い獣はザキのこういう所が大嫌いだった。
「いつかあの女を食ってやる」
と物騒な事を言うので、どれだけバカなんだと呆れながらも「そんな事をすれば粛清されるぞ」とたしなめた。
それが癇に障ったらしく、ザキは獣の姿に戻り黒い獣に襲いかかった。
咄嗟の事でよけきれず、黒い獣は左足に大きな傷を負った。
周りが総出でザキを押さえつけるも、力でザキにかなう者はいない。
ひとりまたひとりと振り払われる。
このままでは殺されてしまうと感じた黒い獣は、慌ててその場を逃げ出した。
どこをどう逃げたのか、気付けば見知らぬ大きな屋敷の庭にいた。
とりあえず身を隠そうと忍び込んだ部屋の中で、そこが人間の領地である事を初めて知った。
部屋の中を満たす極上の甘い香り。
ベッド上には香りの主がいた。
元々性格が正反対で気が合わなかったが、黒い獣はザキのこういう所が大嫌いだった。
「いつかあの女を食ってやる」
と物騒な事を言うので、どれだけバカなんだと呆れながらも「そんな事をすれば粛清されるぞ」とたしなめた。
それが癇に障ったらしく、ザキは獣の姿に戻り黒い獣に襲いかかった。
咄嗟の事でよけきれず、黒い獣は左足に大きな傷を負った。
周りが総出でザキを押さえつけるも、力でザキにかなう者はいない。
ひとりまたひとりと振り払われる。
このままでは殺されてしまうと感じた黒い獣は、慌ててその場を逃げ出した。
どこをどう逃げたのか、気付けば見知らぬ大きな屋敷の庭にいた。
とりあえず身を隠そうと忍び込んだ部屋の中で、そこが人間の領地である事を初めて知った。
部屋の中を満たす極上の甘い香り。
ベッド上には香りの主がいた。