海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
ゴクリとツバを飲み込んで、両手の指を合わせて神様に祈った。


お願いです神様……


どうか…どうか卓磨君と私を1位にして下さい!!


『それでは発表します!第×回、音楽祭の優勝者は!』


司会の先輩が言いかけた所で、目をギュッと瞑る。


期待と不安で、バタンと倒れちゃいそうだった。


やっぱりトップの発表なので、なかなか先を言わない司会係の先輩。


周りの皆が「早くしろよーーー」とか騒いでるけど、私にはそんな余裕全く無かった。


全身が棒みたいに固まって、息苦しい。


そんな時、また耳元で愛しい人の声が聞こえた。
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