海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
ただの生徒1人がピアノ弾く為だけに、普通音楽室の鍵貸して貰えるものなのかな?


疑問を頭に浮かべて心配していたら、桜土君がフッと笑った。


「大丈夫だよ。第2音楽室って第1に比べたら使用頻度少ないだろ?先生もオレがピアノ得意なの知ってるし、使われた方がピアノも喜ぶって」


楽譜を立て掛けた桜土君の目は、優しくピアノに向けられている。


ふと……こんな風に桜土君に愛された“女の子”は………幸せなんだろうなと思った。


桜土君って、本当にピアノが好きなんだ……


雰囲気だけでそれがヒシヒシと伝わって来るよ………
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