明日目が覚めたら
アレクは女王が立ち上がったとき、

ふわっと香った香りに、


ずっと頭を離れなかったサラの香りを思い出した。

そうだ、過去一度だけ嗅いだことのある香り。

サラをどこで見たのか思い出した。


だとしたらあの女は、



いや、あいつは男だ。

あいつは

この界隈を騒がせている阿片の密売人だ。


その香りが女王さまから香る、

あの香りは、阿片。

女王様が、阿片に関わっているということ。


勘違いならいいが…



それに俺たちに近づいたあの女、いや男


何のためだ。


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