明日目が覚めたら
「それは、本当の話だと証明することはできるのですか?」


アレクは初めて聞いた自分の身の上話にショックは隠しきれない。


「アレクの言っていた一味を調べていて、この事実が判明した。」


一味とはアル達のことだ。

アレクは、自分の半生を振り返り、

謎だと思っていた出生が明らかでなかったことが、

その、話が真実である事の証拠のような気がした。


「でも、ソ-セイは私を必要でない者として、

 今まで探しもしなかったのでしょう

 今頃、私が現れても、厄介なだけでは?」


「自分の子供に会いたくない親がいると?

 血の繋がった兄弟に会いたくはないのかい?
 
 それは、相手も同じ気持ちだろう。

 それに探さなかったという証拠もない。

 それに、行方知れずの息子が他国の姫を娶ると聞いたら、

 お喜びにならないはずがないよ。」
 


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