オレンジ・ドロップ

 丁度良く来た電車に乗り込む私達三人

 気を紛らわすかのように4月から通う学校の話をしていた


 「………それにしてもあの学校化粧臭くなかった?」


 「そう? 私気がつかなかったよ」


 「臭かったよ~」


 「サヤも化粧するかもよ~?」


 「しないよ~、あんな臭いの嫌だよ」


   シ~シ~ッ! 

 二人共人差し指を口にあて私に向ける


 「どうしたの?」

 一人の女性が電車を降りた


 「もう、今降りていった人厚化粧だったんだよ」


 「えっ!? そうなの? 気が付かなかった」

  そういや派手な人が目の前にいたっけ

  ごめんなさ~い

 誰だか分からないけど


 「まぁ、中学に比べると校則も自由みたいだねリボンしてる人とかもいたし♪」

 目がランランなカミッチ


 そう、この中学はメチャメチャ校則が厳しいのだから

 こんな他愛もない話をしているうちに駅に着いた

 ここで二人ともお別れ


 「じゃ、また学校でね~」



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