美男 と 珍獣
「おはよー」

ここは富新(ふにい)高校。
今日から新学期&新学年。
私は高校2年生になった。


生徒たちが登校し始める。

私はまだ誰もいない教室から
登校してくる生徒たちを見てた。


私は学校が好きだ。
好きすぎて早く来てしまう。


だから生徒たちが
校門の方にちらほら見えはじめると
皆が教室まであがってくるのがすっげー待ち遠しい。


「ああ!皆早くあがってこいよな!暇すぎてはげそうなんだが!」


なんて独り言を言う。


「あんた、もうはげてね?」


窓の外を見てた私に
たった今入ってきた
優花が声をかける。


突然の優花の声に
ビックリしたが、

一人寂しかった教室に
友人が来た嬉しさの方が勝り、勢い良く優花の方へかけよる。

「優花!なんだよ~来てたなら声かけろよな~」


「だから今声かけたじゃない」

あ、そうだった。
嬉しすぎて忘れてたや。

……ってか


「私ハゲてねーよ!?」


両手で頭を隠すようにおさえ、優花に訴える。


「わかってるわよ、冗談に決まってるでしょ」


普段優花はクールで冗談を言わないから
ちょっとだけ真に受けてしまった。


「そっか、冗談か!」

そういって私はシシシッと笑う。


優花は冗談なんて言わなければよかった、と
ぱちくりとした目を細めて
少し恥ずかしそうにした。



ん~!今日は朝から良い気分だ!
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