片想いだったね
「翼、キチンと説明しろよ。」
内山が腕を組んでまだまだ下がらない怒りのボルテージのまま翼に聞く。
「あのバック……。」
どうせ私たちがヤッたと景子が翼に言ったんでしょ?ヤッたの絶対景子なのに……。
「景子が美紀とまっすにバックを渡されたって言ってたんだ。俺、給食始まるまで授業サボってて……。景子が渡されたからってしつこく言ってたんだけど、俺、無視して武山達とつるんでて。」
「「「……………。」」」
「そしたら昼休みの時に景子の机の横にかけてた渡されたバックが無くなったらしいんだ。景子も焦って探してたら、C組の奴らが美紀とまっすがバック持って行ったとか言われたらしくて。」
「………え?」
「景子が慌てて美紀達のクラスに行ったらしいけど、美紀達居なかったらしいし、それでも探してたら吹奏楽部の部室の前であのバックが投げ捨ててたらしいんだ。」
「吹奏楽部の部室、隅っこじゃん。そこまで探してたの?」
「みたいだね。んで、この有り様でしょ?景子は完全に美紀とまっすだ!って泣き入るし、俺も泣かれてそこまで必死に言われると信じちゃってさ。」
「「……………………。」」
カチャカチャと先生が使う器具だけが保健室に響き渡る。
「あのバックの中にさ、景子から貰ったチョコレートも入ってたんだ。だから俺、犯人景子じゃないのもわかってたし。」
意外な展開で、私もまっすも内山も、
言葉が出なかった。