片想いだったね


「……言っちゃおうかな~。俺のトップシークレット~。」

「……何よ。」




少しだけスピードが上がる。


そういえばまっすが内山を好きだと打ち明けてくれた時もこの道を一緒に自転車漕いで教えてくれた。


まっすだけがスピードを上がったのも覚えてる。


それとおんなじ。


あの時と、おんなじ。






「好きな人……誰?」



翼のセーターをギュッと掴む。



聞きたいけど怖くて、自分かもという想いも消えなくて、でも聞きたいし、いや教えてくれないならソレで良いけど…。



「……………………。」

「……………………。」



二人とも無言になってしまった。


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