とらいあんぐる
咲良side
「はぁ」
髪もメイクもくずれるのがいやで、ベッドに寝ころぶのをやめた。
雑誌をよんで、ジュースを飲み干す。
誰も居ない部屋。
誰も居ない家。
誕生日なのになんだか孤独だなぁってちょっと思った。
「和希ー…」
さっきから何度も何度も時計を見る。
「3時すぎちゃったー」
まだ来てくれないの?
念のため、メールがきてないか問い合わせするけど…
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「……はぁ」
右手の薬指にはキラキラひかるリング。あたしたちが恋人同士っていう証。
波瑠さんのことを知ってから、なんだか、和希と付き合ってるって感覚がない。
だから、“カタチ”としての証がないと不安になる。
「5時までもちそうにないかも…」
探しに行ってもいいのかな…
「和希の家…行ってみよっかな」
バックを手にとり、玄関に向かう。
家の最寄り駅から、和希家の最寄り駅まで約、30分。
「途中で会えたらいいな」
小さな期待を胸に、あたしは家を出た。