冷血ボーイ
次の日の昼放課、玲央くんはあたしを迎えに来た。
「玲央くん…」
「そんな心配そうな顔すんなよ。説教されに行くとかじゃねぇんだし」
な?とあたしの顔を覗き込みながら、あたしのほっぺをムニっとつまんだ。
「いひゃい…」
「とか言って…本当は俺も怖いんだけどな…」
大丈夫、なんとかなる。
なんて思ってても心の奥深くに、認めてくれなかったらどうしようって黒い闇があるみたい。
その気持ちはどうしても離れてくれない。
騒がしい廊下を通り抜け、校長室がある人気の少ない廊下まで来た。
あと少し…。
校長室の前につくと、あたしと玲央くんは自然と手を繋いだ。