~校内恋愛禁止ですっ!!~

なんて考えている場合じゃない。

とにかく謝らないと……。



「あの、すみません……」



向かいで私と同じように倒れている人に声をかけた。

とても痛いのか、その人はイテテと呟いていた。



もしかして怪我させちゃった!?

ど、どうしよう……。



私は急いでその人に駆け寄った。

そのとき思わず目が合った。



淡い黄色の綺麗な瞳。

とっても大きくて。

それを縁取るかの様に並んでいる睫毛も1本1本がとても長い。



私は思わず見とれてしまった。



「ねぇ、ちょっと」

「……」

「ねぇってば!!」

「は、はいぃ!!」



ビクンと身体が跳ね上がった。

見とれすぎていたせいか、向かいの人の呼びかけに気付いていなかったようだ。
< 12 / 122 >

この作品をシェア

pagetop