~校内恋愛禁止ですっ!!~
「っで、断りたいわけ」
「そうですよ……」
近くの公園のベンチに腰をかけ、私は悩みを言った。
いや、ちょっと違うか。
正確には"言わされた"かな。
さっきの菊池先生はとても怖かった。
簡単に人ひとりを殺してしまいそうなほど。
私は言わざるを得なかった。
「やりたくないなら、はっきり言えばいいんじゃね」
「できないから困ってるのよ」
「じゃあ、俺が助けてやる」
菊池先生はグッと私との距離を縮めてきた。
お互いの吐息がかかるほどの近さ。
綺麗な黄色の目に射抜かれ、思わず目をそらしてしまう。
「俺はこれでもけっこう地位が高い。そんな程度の問題なら揉み消してやる」
菊池先生のしなやかな手が、ゆっくりと私の髪を梳かす。
パラパラと手から零れ落ちていく髪に、彼はキスを落とした。
すこしづつ、すこしづつ。
ドキドキドキと私の鼓動が速くなる。
なにこんな男に時めいてるの、私!!
こんな、こんなエロ魔人っ……!!
「そのかわり」