~校内恋愛禁止ですっ!!~

「その、岸谷先生はとても本が似合うなと思って……」

「そうかな?」

「そうですよ!!とっても似合います」



とびっきりの笑顔で私は言った。



「ありがとう」



岸谷先生はそう言ってまた微笑んだ。



「僕は、めぐちゃんには笑顔が1番似合うと思うな」

「えっ」



不意打ちの一言に思わずドキッとした。

顔がどんどん熱くなるのがよく分かった。



「めぐちゃんの笑顔は誰かを幸せにする。いま僕は幸せだから」

「あわわわ……」



『ありがとう』はっきり言えない。

だから代わりに。



照れくさいけど。

私は小さく笑って見せた。



⇒114ページへ
< 66 / 122 >

この作品をシェア

pagetop