~校内恋愛禁止ですっ!!~
「あう、すどうぜんぜいぃー……」
悠先生はボロボロと涙をこぼしながら抱きついてきた。
よほど怖かっただろう。
私はその小さな体を抱きしめて、ぽんぽんと背中を叩いた。
ってこれ、何かおかしくない?
なぜナンパされた男を女が助けて、女が慰めているの……。
「ほらほら悠先生。もう泣かないの」
「うぅ、ごめんなさい……」
そのまま悠先生を1人で出勤させる訳には行かないと思い、手を引いていく。
またナンパされたら大変だしね。
「今度は、今度は僕が助けます」
悠先生は鼻声で私に誓った。
それは悠先生にとっては大きな決断なのだろうな。
「それは頼もしいわ」
楽しみに待ってるよ。
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