~校内恋愛禁止ですっ!!~
「なんだ迷子か」
「そんなんじゃないわよ!!」
大声で反論したとき。
チャリン
私の手から小銭が零れ落ちた。
それはコロコロと転がり、見事に自販機の下へ。
「いやあああああああ!!」
「うぉ、なんだよ!?」
突然の悲鳴に天上先生はビクッと肩を上に上げた。
でもそんなことはお構いなし。
私の百円が!!
大切な大切な百円が!!
すぐに私はしゃがみ込み、自販機の下に手を突っ込む。
ぐいぐいと奥への伸ばす。
しかし取ることができない。
せいぜい中指の先に少し当たるぐらいだった。