~校内恋愛禁止ですっ!!~

ぴたっ



「ひぃ!!冷たい!!」



先ほど買った缶を天上先生は私の頬にくっつけてきた。

何、なによ!!



「その、俺の責任でもあるしな……。飲めよ」

「えっ」

「ほら、いいから!!」



私は慌てて受け取り、プシュッと開けた。

種類はオレンジジュース。

甘酸っぱくてとてもおいしい。



「飲んだらさっさと学校にいけ」

「あの天上先生の分は……」

「いらん」



天上先生は靴紐を強くくくり直し、また走る体勢をとっていた。



「その、脅かしたりバカにしたりして、スマン……」



そう言って天上先生は急いで走り去っていった。

額についた汗が頬を伝って落ちる。

日の光りを浴び、キラリと光った。



「シャイなくせに……」



天上先生の顔は、後ろから見ても真っ赤になっているのが分かった。



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