〈短編〉かわいくなりたい
「だ…だから違うって!!てか絶対帰ってきてよ!!お母さん」


「やーだ♪絶対帰らない!!」

ツッ────────────


…………………ばばあ…切りやがった。

もう1回掛けなおしてやる…で、でもこれは本当にチャンスかも!!?
久しぶりに2人きりになるし…この機会でちょっとは仲良くなりたいし…そうよ!!そうしよう!!


私は急いで家に帰っていつもならジャージかスエットだけど…やっぱり和也がくるんだし服の方がいいよねぇ~♪
よし!!前買ったばかりの服を着よう!!


私は和也が帰ってくるまで周りの掃除をしたりご飯の準備をしていた。


ピ───ン───ポ────ン

き…きききき来た───────!!!!!

どうしよう…。心臓が少し治まってからドアを開けた。

ガチャ……

上を見上げれば和也は疲れたような顔をしていた。

「ど…どうぞ」


「おじゃましま──す」

大きな声で言った後ゆっくりとあがった。


「あれ??おばさんいないの??」

いつもなら和也の声で飛びついてくるお母さんがいないんだ…。

「ぇ?あの…その…なんか…きょ今日帰っ…て来ないみたい………」

私は言いずらそうに和也の顔を見たらハア??っという顔をしていた。
それはそうですよねぇ…イヤだよね…

「あ…あのね私だめって言ったんだけどお母さん1度決めたことはやめないんだよね…子供みたいでしょ?」

苦笑いしながら言った。

「で…でもご飯はもう作っておいたらしいから大丈夫だよ!!」

おぃ…なんかしゃべろよ…


「なら…い…いけど」

和也は動揺した顔をしながらだいリビングに行った。
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