ありがとう…ごめんね。
思いがけぬ再開

あれから1週間がたった。ひかるは、何も怖いものがなくなりいたって普通に暮らしている。
ある日、1人でショッピングに出かけた。いつもは、光輝やお父さん。それが無理なら組の人がつくのにその日に限って全員総出ででかけていた。
2時間くらいショッピングをして、ランチを食べようとレストラン街を歩いていた。
すると、お母さんに似た人を見つけた。逃げようと思ったけれど足がくすんで動かない。どうしようと思っているとお母さんが私に気づいた。そのまま通り過ぎてくれればいいのに、そんなわけもなく、こちらに近づいで来る。怖いと思っているうちにどんどんまた一歩また一歩と近づいで来る。
そして、とうとう腕を掴まれた。恐怖で血の気が引く感じか身体中を走った。次の瞬間その恐怖が打ち砕かれた。いつぶりだろうとても柔らかい笑顔で「ひーちゃん本当にごめんなさいね。いっぱいひどい事をして。少しお話がしたいから一緒にご飯でも食べましょ。」そう言って来た。このときこの人を拒めたらどんなに良かっただろう。でも、私にはそんな事は、出来なかった。いや…したくなかったのだ。
「うん。お母さん一緒に食べよ!」これが私の答えだった。
私とお母さんは近くのレストランに入った。食べ物を注文して少したったときお母さんが話だした。
「ひかる本当に今までごめんなさい。警察に連れて行かれて事情聴取されたとき自分は、なんてひどい事をしていたんだろう。と後悔したのよ。だからね、お家もすごく綺麗にしたの。それでね、私…ひかるがイヤじゃなければだけど、もう一度やり直したいの。」
このときお母さんは、何で私とやり直したいと言ったのだろう。あんなに毎日わたしに「死ね。あんたなんか生まれてこなければ良かった。」などわたしの事をそうとう嫌っていたはずなのに。そう思ったけれどやはり「信じたい」この気持ちが勝ってしまったのだ。
私は、お父さんにも聞かずに「うん。私もお母さんともう一度やり直したい。」と二つ返事をしてしまったのだ。
食事を食べ終え、私はお母さんに「光輝達にメールしとくね。」と、言った。
するとお母さんは、とてつもない勢いで「私がしとくから!だからひかるはしなくていいわ!」と言ってきた。おかしいな?とは、思ったけれどそこまで「変だ」とは、注意してなかった。この油断がこの後大変な事をまねくとは、おもってもみなかった。
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