些細なことですが
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偶然、再会した。









高校二年の冬から、学校に来なくなったクラスメイト。

半年ぶりに見かけたのは俺が遅刻したバスの中でのこと。






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うだるような暑さにやられて、受験生だというのに
進まない参考書に嫌気がさした。

夏休みなのに、とあそびたいのが本音。

やる気の起きない体は当たり前のようにだるくて、
目が覚めた時には課外の始業時間。

というものの、遅刻だといっても焦らずに諦め半分で
三時間目に間に合えばいいやとのんびり登校することにした。




じっとしていても汗が滲む停留所にやっときたバス。

登校時間外でも意外と混んでいるバス。

冷房もきいているし、このまま立っていようと思い目に付いたつり革に手をかけた。


携帯を操作しながらだったから気づかなかった、目の前の小さな頭。








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