チョコレートトラップ
眠りに誘うかのごとく

単調な先生の声を、

私の頭上をするりと通り抜ける。


5時間目の授業が始まって

もうすでに20分ほど

経っているというのに、

私の鼓動はおさまることを知らず、

まだ大きく波打っている。


関わろうなんて

これっぽっちも思ってなかった

ウソタと、

私のそそっかしい性格が

災いして言葉を

交わすようになってから、

すっかりウソタの手のひらで

泳がされている気がする。


スキなタイプとは

全く違うっていうのに、

なんで私がウソタなんかに

こんなにも苦しめられなくちゃ

いけないんだろう。


私がスキなのは、

高橋くんのはずだっていうのに。


もしかして―――







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