チョコレートトラップ
“降参”


そうウソタが

言っているような気がして、

私の鼓動がドクンと

大きな音を立てる。


全てが偶然のことだったけれど、

確かにウソタの言う通り、

私が高橋くんの心の鍵を

開けたのかもしれない。


でもそれは

私が望んだことでは、ない。


どちらかと言えば、

そんな高橋くんを知りたくなんて、

なかった。


「私は……」


両手を軽く伸ばしながら

ニカッと笑うウソタの姿に、

私の心の奥がズキズキと痛む。







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