チョコレートトラップ
『実はさっき、

 高橋くんの下駄箱に

 入れちゃった』



自分のことのように

私を心配して力強く

励ましてくれる凛には、

さっきの事、

ちゃんと伝えておかなくちゃ

いけない。


ものの5秒ほどの出来事でも、

私はかなり勇気を出したんだから。


送信してまもなく

また携帯電話が震える。



『なんで下駄箱に

 入れちゃったのよ!

 ちゃんと高橋くんに

 手渡ししなきゃ意味ないじゃん!』




メールの向こう側で

顔を真っ赤にしている

凛の姿を思い浮かべ、

私の心がみるみる内に

しゅんとしぼむ。





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